こんにちは。
一級建築士の受験をお考えの皆さんの中には
「学科の試験は独学で臨みたい」
「学科合格者に独学の感想を聞きたい」
とお思いの方もいるのではないでしょうか?
私も受験前は独学への不安もあり、
「できる限り情報がほしい。」
そう思っていました。
そこで今回は、
令和4年度一級建築士の学科試験に独学で合格した私が考える
- 一級建築士試験を受けての感想
- 令和4年度学科試験の私の得点
- 過去問で対応できる割合(私の感覚です)
- 独学で合格できるのか
- 独学向きの方/資格学校向きの方の特徴
これらについて書いていきたいと思います。
一級試験を受けての感想
まず率直な感想ですが、
「二級建築士と比較して断然難しい!」
そう感じました。
どの科目も「いけた!」という感覚はなく、
2択で迷ったり、消去法で解くとおそらくこれかな?といった、
なんとなくモヤモヤした出来栄えでした。
というのも、一級建築士試験は近年受験資格が緩和されており、そのおかげで受験者数も増加しています。
そのためなのか、試験自体も以前に比べると難化傾向にあるようで、、、
特に、過去問では対応できない初出題の問題数が増えたことで、過去問を解いただけでは簡単に合格出来ない試験となっているわけです。
令和4年一級建築士学科試験の私の得点
ここで今年度独学で勉強した私の学科試験得点を公開します。
I(計画) 14
Ⅱ(設備) 18
Ⅲ(法規) 23
Ⅳ(構造) 27
Ⅴ(施工) 13
合計 95点
このような内訳となり、全体として125点中95点となりました。
また、各科目ごとに足切りとして過半得点が必要ですが、
Ⅴ(施工)の科目は苦手だったことと、今年度は他科目よりも少し難易度が高かったこともあり足切り点ギリギリの得点となりました。
その他は比較的標準的な難易度となり、私の得点も予想通りの得点で無事合格することができました。
ちなみにこの年の学科試験合格点は90点でした。(足切りは各科目の過半数正答です)
試験後すぐに各資格学校が出した合格予想点も90〜91点だったため、自信を持って製図試験に挑める点数は取れたかと思います。
過去問で対応できる割合(私の感覚です)
このブログの冒頭で、一級建築士試験は近年初出題の問題も増えているとお伝えしましたが
実際、その新問は全体のうち何割程度出題されているのか?
そして新問のうちどの程度が推測で解くことができるのか?
これらについてお話ししたいと思います。
一級建築士の学科試験は5科目全125問、それぞれ4つの選択肢で構成されており、
つまり選択肢は全部で500肢あります。
ここからは令和4年度試験を受験した私の肌感覚としてお話ししますが、
全選択肢500のうち過去問で対応可能な既出問題は300肢程度かと思います。
つまり6割程度は過去問を解くだけで正誤判定可能というわけです。
ただし合格基準点は90/125点であることから考えても7〜8割の得点が不可欠ですので、単純に考えると過去問だけでこの基準点は獲得できないということになります。
また1問の選択肢4つともが既出問題で構成された問題は全体のたった1〜2割程度だという印象でした。
そのため
選択肢4つのうちいくつかは分からないが(新問)、いくつかの選択肢に過去問既出問題があることで、正しく判断ができる問題
→こちらが全体の5〜6割程度
2肢は判定できるが残り2肢が判定不能で、かつ分かる選択肢のうちに正しい選択肢がない問題
つまり、新出題の2択で悩む問題
→こちらが全体の2割程度
選択肢4つとも初出題
→こちらが全体のうち5問程度
といった内訳の印象です。
検証したわけではないので、実際は違っているかもしれませんがご了承ください。
つまり過去問を完璧にしても、分からない選択肢というのは数多く
過去問から正誤判定ができる問題というのは全体の7割程度なのかなといった印象でした。
ですので、合格基準点となる90点を獲得するためには過去問だけでは僅かですが及ばない恐れがあり、過去問+αの勉強が必要となるでしょう。
独学で合格できるか
では独学で勉強して95点で合格基準点を突破した私が、
独学で合格できるか?について意見をお伝えしたいと思います。
結論から言うならば
独学でも学科試験の合格はできます。
もちろん独学者の中には100点越えの方もいますし、
そもそも資格学校に通うとなると高額ですので、
学科は独学も全然アリかなと思います。
しかし手放しに絶対合格できるとは言い難いです。
というのも先程説明しましたが、新出題の”新問”が多いというところです。
資格学校の情報量は凄まじいので、新問も当ててくる可能性はあります。
資格学校に通っていた友達は「模試や授業で学習した内容が試験に出た!」と言っていましたので、新問対策にはやはり資格学校の右に出る者はいないでしょうね。
反対に、独学では新問対策はほぼ不可能だと思っています。
もちろん独学で、新問は捨てたとしても合格基準点に乗ることは可能ですし、過去問やテキストをしっかり理解して消化できれば新問が分からなくとも合格できるかとは思いますが、不安要素を完全に消すことは出来ないと理解しておく必要がありそうです。
ここまで読んでみて、
結局独学か資格学校かどっちにしたらいいのか、悩んでしまっている方も多いと思います。
そこで最後に
独学をオススメしたい方、資格学校をオススメしたい方を私なりにまとめてみたいと思います。
独学向きの方/資格学校向きの方の特徴
独学がオススメな方
そもそもですが、周りに同じ境遇の受験生がいないというのが最大のデメリットではあります。そのため、試験当日までモチベーションを保てることが最低限の条件となるでしょう。
そのほかの項目としては、
- 試験から逆算してスケジュール管理ができる
- 過去問(解答解説も)を15年分以上手に入れられる
- その過去問を信じてやり切れる
- 自宅や図書館など勉強環境がある
- 合格点ギリギリ(90点台)でも合格できれば大丈夫!
- たとえ落ちてもまた来年受ける
これらの条件に当てはまる方は独学でも合格できそうです。
資格学校がオススメな方
では、反対に資格学校に通うことがオススメの方の項目も見てみましょう。
資格学校では質問ができることがメリットです。特に、建築を仕事としていない方は、法規や構造計算の問題・解説を一度読んでみて、資格学校で質問が必要になりそうか自分で出来そうか判断してから決めてもいいですね。
その他の項目としては、
- 自分でモチベーションを保つのが苦手
- ネットで情報収集するのが面倒
- 過去問以外にも応用問題を解きたい
- 高得点(100点〜)で合格したい
- お金をかけても絶対今年で合格したい
このようなところでしょうか。
これらに当てはまる方は資格学校に通ったほうが確実に合格には近いのではないでしょうか?
どちらでも合格は可能ですし、
もちろん独学・資格学校ともに向き・不向きがあると思いますので、この指標だけでは測れませんが、ご参考になればと思います。
まとめ
この記事では
・令和4年一級建築士学科試験を独学受験した感想と私の得点について
そして
・独学でも学科合格できるのか
・タイプ別に独学と資格学校どちらがオススメか
これらについて書いてきました。
いかがでしたでしょうか?
一級建築士の学科試験は資格学校はもちろん、独学での合格も可能ですので
独学でチャレンジされる方は是非がんばってください。
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