お家作りの打合せにはたくさんの色選びがあります。
そのため、壁紙や外壁の色選びに注力するあまり、玄関ポーチの床タイルは安易に決めてしまうことも多いもの。
しかし実は玄関ポーチの床タイルは、後悔ポイントも多いのです。
そのようなことにならないためにも、この記事では
・玄関タイルの後悔事例
・玄関タイル選びで失敗しないポイント【5選】
についてご紹介していきます。
是非、玄関ポーチの色選びの参考にしてみてくださいね。
玄関タイルの後悔事例
ブラック系色の後悔事例
- 黒色
- 黒に近いグレー
- 濃い茶色
など濃い色のタイルをブラック系とします。
シックな雰囲気や、和モダンなイメージを目指す方はブラック系のタイルがお好きかもしれません。
ブラック系は高級感もでるので、どっしりと重厚感も感じられそうです。
では、ブラック系タイルの後悔事例を見ていきましょう。
砂埃が目立つ
タイルが濃い色のため、白っぽい汚れは目立ちやすくなります。
白っぽい汚れのうち代表的なものが「砂埃」なのですが、砂埃はたとえ注意したとしても持ち帰ってきてしまうもの。
砂埃は、細かな乾いた砂のことですので、掃き掃除をすればキレイになるのですが、その分ポーチを掃除をする回数は増えるかもしれませんね。
玄関が暗く感じる
次に、濃い色は淡い色に比べると空間を暗くすることがデメリットとも考えられます。
玄関ポーチが日当たりの良い場合、そして玄関の部分に窓があり、室内側も光が良く入り込む場合には問題ないかもしれませんが
玄関の辺りにあまり光が入らない計画の場合には、濃い色のタイルを選んでしまうと全体的に暗いイメージになるかもしれませんので注意してください。
玄関が狭く感じる
濃い色は収縮色といって、引き締める効果のある色です。
そのため、淡い色よりも圧倒的に圧迫感を感じてしまいます。
外で見ると濃い色のタイルはカッコいいのですが、室内に入ったときに圧迫感を感じることも考えられます。
玄関をコンパクトに計画している方や、玄関を広く見せたい方は注意してください。
花粉・PM2.5などが目立つ
最後に、花粉やPM2.5、地方によっては火山灰なども目立つという後悔があります。
一つ目でお話しした砂埃と似ているのですが、花粉やPM2.5など粒子が小さく黄色いものも目立つ傾向にあります。
3月〜5月など花粉のピーク期間は頻繁に掃除することになるというのは理解しましょう。
また、火山灰はグレー色なのですが、タイルの色が濃ければ濃いほど、火山灰のグレー色とかけ離れていきますので目立ってきます。
ホワイト系色の後悔事例
- ホワイト
- ベージュ
- 薄いグレー
など、白っぽい薄い色をホワイト系とします。
可愛らしいテイストや、軽いイメージにはホワイト系タイルがぴったりです。
また、ホワイト系では、空間を広く見せたり明るくする効果があります。
では、このホワイト系タイルの後悔事例を見ていきましょう。
泥汚れが目立つ
ホワイト系タイルには、黒っぽい汚れが気になるところですが黒っぽい汚れで、特に多いのが泥汚れです。
特に雨の日の玄関タイルには、靴あとがくっきりと残ってしまうこともあるはず。
そのあとタイルが乾いてしまうと、足型のままに泥汚れが定着してしまいます。
この泥汚れは、掃き掃除では取りきれませんので、掃除は大変で面倒だという意見もあります。
サビやくすみが気になる
ホワイト系には濃い色の汚れが気になるとお話ししましたが、濃い色のものには他にもサビやくすみがあります。
玄関タイルの上に自転車を置いておいた場合や、傘立てを置いた場合に多いのですが
鉄の部分に水気が着くとサビが発生してしまいます。
サビは赤茶色なので、茶色系のタイルを選んだ場合は目立ちにくいのですが、ホワイト系タイルの場合はよく目立ってしまいます。
サビは落とすのも大変なので、サビが付かないように普段から気をつける必要がありそうです。
眩しく感じる
白色は光を反射させて周囲を明るくする効果がありますが、これは時に眩しく感じることもあります。
玄関タイル部分では、面積も大きくないですし、長時間滞在する場所でもないので、あまり問題はないのですが、広いタイルデッキを作る場合などは注意が必要です。
リビングでくつろぐときに、タイルデッキで反射された光が眩しいと気になりますし、タイルデッキで遊ぶ時も眩しすぎると何となく目が疲れそうですね。
タイルデッキと玄関ポーチのタイルの色は揃えるという選択をする方も多いので、その場合は少しトーンを落として暗めのタイルを選ぶのもアリかもしれません。
その他の色の後悔事例
ブラック系・ホワイト系以外にもタイルにはたくさんの色があります。
ここでは、ブラック系やホワイト系以外のタイルを選んだ方の後悔事例を見てみましょう。
【テラコッタ色】色合わせが難しい
テラコッタ色は、焼いた土の色なので赤茶系の色のタイルです。
ブラック系とホワイト系の中間の色の濃さなので、それぞれのメリットが感じられる上、汚れやサビも目立ちにくいでしょう。
テラコッタ色はポップで洋風な雰囲気によく合うのですが、その反面似合わないテイストもあります。
和モダンやシックなイメージを目指す方は、テラコッタ色が馴染まず浮いてしまうので注意しましょう。
【多色使い(ミックス色)】配色が難しい
色を何種類か使う多色使いも個性的で可愛い雰囲気になります。
さまざまな色を使うので、タイルの汚れやムラが気になりにくいという利点があります。
しかし、多色使いでは色合わせと配色のバランスが重要になってきます。
そのため、打ち合わせでしっかりと配色やバランスを指定しないと、出来上がってからイメージと違うということにもなりかねません。
【他の色】飽きてしまった
ブラック系やホワイト系では、ベーシックな飽きの来ない色が多いのですが、個性的な色にする場合は、飽きがくる可能性も考えておきましょう。
珍しい色合いや、ドラマや映画で見るオシャレなタイルは心躍るのですが、もしかしたら何十年後にはオシャレと感じなくなるかもしれません。
玄関タイル選びで失敗しないポイント【5選】
では、ここからは玄関タイル選びで失敗しないために重視してほしいポイントをお伝えしていきます。
大きな面積で確認する
打ち合わせでタイルを決めるとき、タイルのサンプルが小さいことが多いでしょう。
面積が大きくなると色は薄く(明るく)感じますので、是非大きな面積で見ることをオススメします。
もしも大きいサンプルが見れない場合は、
パソコンでCGパースを見せてもらったり、実際の施工事例の写真を見せてもらいましょう。
外観の調和を考える
タイルの色を決めるときは、
タイル単体の色で決めるのではなく、建物全体の外観バランスや調和を考えて決めましょう。
タイル単体で見ると好きな色でも、外壁や玄関ドアの色などと並べてみるとしっくりこないことも結構あります。
サンプル同士を近くに置いてバランスを見て決めてくださいね。
玄関の内装との調和を考える
玄関タイルは外部の玄関ポーチから室内まで貼りますので、内装との調和を取ることも必要です。
玄関ドアを開けたときに見える床の色や壁紙の色、そして靴箱の色などとのバランスを見ながら玄関タイルも空間に馴染むように計画しましょう。
屋外の明るさで確認する
玄関タイルは、ポーチ部分つまり屋外に貼ります。
そのため、打ち合わせ時にもお部屋の照明の光だけではなく、屋外の光に当てて色味を確認することで、建ってからイメージと違ったという後悔を極力減らすことができます。
外で見たときの色味は室内での見え方より明るく感じられると思います。
特に晴れた日に色を確認しておきましょう。
失敗しないポイントは、ズバリ少しだけ暗めを選ぶこと!
ここまで色味別の後悔事例や色決めのポイントをお伝えしてきましたが、
「結局、どんなタイルがオススメなの?」
と聞かれることも多いです。
悩んだときに心に留めておいていただきたいことが、
室内で見た色よりも屋外で見ると少し明るく感じるということです。
そのため、タイルの色選びの際は、
良いなと思った色味よりもすこーしだけ暗めを選ぶ方が後悔は少ないと思います。
そして、
ブラック系、ホワイト系、その他の色にもそれぞれ後悔するポイントはありますが、
濃いめのグレーや、濃いめのベージュなど濃すぎず薄すぎずの中間色を選ぶと、汚れが極端に目立つことはないので、メンテナンス性としては後悔が生まれにくいのかなとも思います。
まとめ
この記事では後悔も多い玄関タイルの色選びについて書きました。
汚れへのメンテナンス性を重視する方も、
見た目のデザイン性で選ぶ方もいらっしゃると思いますが、これらの後悔事例を見て納得した色選びができることを願っています。
このブログでは家づくりに関する記事を書いていますので、是非他の記事もご参考ください。
【玄関の参考記事↓】
シューズクロークで後悔しないために|住宅設計士がポイントを解説
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