家づくり中の皆様、
毎日必ず家族の誰かが使うであろう「トイレ」については、もう考えましたか?
家づくりをしていく中で
お部屋の広さやデザインにはしっかり時間をかけて決めるものの、トイレは後回しにされがちです。
しかし毎日使うものだからこそ、後悔することも多いのがトイレです。
中でも人気がありつつ、しかしながらネットでは後悔情報も多いタンクレストイレについて、
- メリットとデメリット
- タンクレストイレを採用して後悔しないためのポイント
をお伝えしていきます。
タンクレストイレとは
写真:TOTO
まず、タンクレストイレというものは、写真のとおり便器内を洗浄用するための水を溜めるタンクが無いトイレのことです。
従来のタンク有りのトイレとして一般に知られているタイプ↓とは見た目も大きく異なっていますね。
そのため、タンクレストイレとタンク有りトイレでは洗浄方法が異なっています。
タンク有りトイレの場合は、後ろのタンクに貯めている水を流すことで便器内を洗浄するのですが、タンクレストイレは水道直結型のため、水道の水圧で洗浄しています。
他にも両者の違い、それに伴ってメリットとデメリットがありますので紹介していきます。
【デメリット】後悔したポイント
ここからはタンクレストイレを採用して後悔したポイントを紹介します
停電時は水を流しにくい
タンク有りトイレの場合は、停電時もいつも通りレバーで水を流せますが
タンクレストイレでは、洗浄する際に電気を使っているため、停電時には通常通り水を流すことができません。
奥の方に手動レバーが付いているトイレもあるのですが、事前に使い方をマスターしておかないといざというときに上手く使えないかもしれません。
また水を貯めるタンクがないため、貯めてある水を使うことはできず、バケツにくんだ水を便器に注いで流すことが必要であることも覚えておきましょう。
手洗いが別途必要
タンクレストイレの場合はトイレ本体に手洗い器が付いていません。
ですから、トイレ内もしくはトイレから近い位置に別途手洗い器が必要となります。
洗面所を通って入るトイレなど洗面台が近くにある場合は問題ありませんが、そうでないときは、手洗い器にも費用が発生しますし、トイレ内に設置する際はスペースも圧迫してきますのでご承知ください。
本体の価格が高い
タンクレストイレは機能も豊富で、デザインもカッコいいものが多いのですが
タンク有りトイレに比べてトイレ本体の価格が高いこともデメリットと言えるでしょう。
ウォシュレット付きのトイレで比較しても、タンク有りとタンクレスだと10万円以上差があることも。
設備品ですので、耐用年数は20年ほどと考えるとお高いのがわかるかと思います。
故障時に部品交換ができない
タンクレストイレは便座と便器、そしてウォシュレットまでも一体設計されています。
そのため、故障した際に部品交換で済ませることができず、トイレ本体ごと交換となるケースもあります。
タンク有りトイレの場合は、ウォシュレットと便器、便座全てが取り外し可能な作りになっていることも多いため、部品のみ交換して修理できることが多いです。
水圧が弱く詰まりやすい
タンクレストイレはタンク有りトイレと比較すると詰まりやすいです。
理由としては、
- タンク有りのようにタンクから落ちる水の勢いを利用できないため
- 節水型など流水量がそもそも少ないため
これら2つが原因でもあります。そのため、トイレットペーパーを一度にたくさん流さないなどの工夫が必要かもしれません。
【補足】そもそも設置できないこともある
補足ですが
“タンクレストイレを採用したいと思っても採用できないケースがあります。”
例えば
3階建ての3階部分や、水道管の細い地域など、水圧が弱い場所にはタンクレストイレは設置できないこともあり注意が必要です。
低水圧用のタンクレストイレもありますが、費用は通常のタンクレスよりも割高になってしまうこともあり、ハードルが高くなってしまいますし、設置しても水圧の不安が残ってしまうかもしれません。
実際、採用できない場所はそこまで多くないのですが、念のため事前に確認しておきましょう。
【メリット】それでも選ばれる理由
デメリットもたくさんあるタンクレストイレですが、それでも選ばれるのには理由があります。
ここではメリットを5つ見ていきます。
見た目がスタイリッシュ
まずはなんと言っても見た目がスタイリッシュだということです。
タンク有りのトイレよりもコンパクトで凹凸も少ないため、オシャレなイメージにするにはピッタリですね。
最近は様々なカラーバリエーションがあるので、雰囲気に合わせて選ぶのも良いかもしれません。
奥行きがコンパクト
タンクレストイレはタンクが無い分、奥行きがコンパクトに設計されています。
そのため、トイレスペースを大きく取れない場合にもぴったりです。
また、タンクレストイレの場合は手洗い器を別途設置する必要がありますが、トイレがコンパクトだと手洗い器を設置するスペースにも余裕が出てきますね。
掃除しやすい
タンクレストイレの多くはフォルムが直線的で凹凸が少ないため、お掃除もしやすいです。
タンク有りトイレだとタンクと便座の間に隙間があったりしますが、タンクレストイレは繋ぎ目もありません。
トイレの奥の床掃除のときも、コンパクトなタンクレストイレだと楽チンに拭くことが出来ますよ。
節水効果が高い
タンクレストイレは節水効果も高いです。
昔ながらのタンク有りのトイレですと1回流すのに6〜8Lの水を使用していますが、節水型タンクレストイレですと1回あたり3Lほど、と約半量の水でトイレを洗浄しているのです。
数十年スパンで考えてみると、大きな節水効果が期待できますね。
連続使用できる
タンク有りトイレとタンクレストイレの洗浄方法の違いは、この記事の冒頭でお伝えしたのですが、
タンク有りトイレの場合、タンク内の水を使ってトイレを洗浄するため、連続で使用する際は水が貯まるのを待つ必要があります。
その一方で、タンクレストイレですと
水道から直接水圧で流すので、いくらでも連続で使用できるのです。
家族が多い場合や、朝の混み合う時間帯には嬉しいですね。
タンクレストイレで後悔しないためには
これを読んでいる皆様は、
「タンクレストイレを採用したいけど、後悔したくない!」
そうお思いですよね?
後悔しないために抑えるべきポイントを紹介したいと思います。
デメリットを知る!
まずは、先ほどお伝えした【デメリット5個】についてはしっかり理解してください。
デメリットをあらかじめ知らないがために、後悔するという方がほんとうに多いです。
デメリットを知った上で
許容できるのか、どうしても譲れないのか、
考えていただければ良いと思います。
タンク有りトイレも設置する
お家の中にトイレを2つ、つまりタンクレストイレとタンク有りトイレをそれぞれ1つずつ設置することをオススメします。
それはなぜかと言いますと
タンクレストイレのデメリットを補うためには、タンク有りのトイレを設置することだからです。
トイレはお家に1つで良い、というご家庭もあるかとは思いますが、2つ設置する予定の方も多いと思いますので、実践しやすい方法なのではないかと思います。
もちろんお客様に貸すことを考えると、LDKから近いトイレはデザイン性にこだわるものかと思いますが、
家族しか使うことのないようなプライベート空間にはタンク有りトイレを設置することで、
停電時の使用・コスト面など
前述したデメリットを補うことが可能です。
まとめ
この記事では
- タンクレストイレで後悔しないために
- タンクレストイレのメリット・デメリット
- 後悔しないための方法
についてお伝えしてきました。
家づくりは決めることがたくさんで、なかなかトイレまで手が回らないかもしれません。
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